研究紹介(疾患における骨格筋異常とその治療法)

心不全は、質的・量的な“骨格筋異常”を伴うことが多く、日常生活動作(ADL)や生活の質(QOL)を著しく損なう主原因となっている(Int Heart J 2015; Front Cardiovasc Med 2020; Am J Physiol Heart Circ Physiol 2022)。臨床研究において、全身の運動持久力の低下や筋萎縮は頻繁に観察されているが(Int J Cardiol 2016)、その機序は不明な点が多い。一方で、基礎研究で明らかになった分子機序は臨床研究で確認されることは非常に稀である(心不全患者:Int J Cardiol 2013; J Card Fail 2015; Int Heart J 2020; 心不全マウス:Circulation 2018; Circ Heart Fail 2021)。
本研究では、基礎研究・臨床研究で明らかとなった心不全の骨格筋異常の発症・進展機序とともに、新規・既存薬剤による治療法(下表)や評価方法(下表)の候補について検証する。

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